オンラインでのイギリス大学院進学の体験談〜メリットデメリット〜

ENGLAND

私はイギリスの大学院へ行きたい!と思ったのがちょうどコロナ前で、進学しようと思った時期がコロナと被ってしまっため、結果的に現地へはいかずギリスの大学院にオンラインで進学し、卒業式のみをイギリス現地の校舎で行いました。(私の大学は基本的には通学がメインですが、MAコースのいくつかはオンラインでも進学できるものがありました)

いくらリモートで授業が受けられるといっても、完全に入学〜卒業までをオンラインで完結できる大学はあまりメジャーではないので、現地にいくか迷われている方の参考になればと思い記事を書くことにしました。

※私がオンラインで通っていたのは芸術大学です。
私の専攻がオンラインでも受けられるものだったので、芸術大学でもリモートで授業を受けられたのですが、立体芸術など主に場所や機械が必要なものは大体オンラインでは履修できないと思ってもらった方が良いと思います。

なぜ日本の大学ではなく海外の大学院?

日本の大学院ではなく、なぜ海外の大学院にしたのか?とよく聞かれるのですが、

①学部時代の専攻と異なったから ②イギリスで学びたかったから ③海外で就職してみたかったから

この3つの要素が大きかったです。

①学部時代の専攻と異なったから

私は大学学部生時代は美術史を勉強していて、実際に自分が作り手ではなかったので、制作する方に専攻を変えるとなると日本の大学院は厳しかったからです。

芸大出身でもなかったので、そのまま芸術系のものを勉強するとなると専門学校くらいしか選択肢がありませんでした。

イギリスの大学院だと専攻を変えても、入学したい専攻に関連する現場経験があればOK、ファウンデーションコースなどで勉強すればOKというところも多く、現場経験があったためアプライしやすいと思ってイギリスの大学で絞りました。

②イギリスで学びたかったから

学部時代にイギリス芸術を学んでいて、大学院で専攻するものも少し関連していたので、「イギリスの大学でこの勉強をしたい」「イギリスのデザインが好きだから」という理由が1番でした。

大学の間1年だけイギリスの大学で勉強していたのもあって、仕組みも知っているので、安心して授業を受けられるという点も大きかったです。

③世界中で仕事をしたかったから

日本の大学院はそもそも入学自体が私の場合は難しかったのですが、海外の企業と仕事をするのには、英語で履修して海外の大学を出ているのはメリットになるかもと思いました。

契約書の書き方、そもそもの契約の考え方、仕事で使うツール、自分を売り込むツールなど、海外の大学で勉強したことを今も生かせています。

実際にリモートでの仕事のオファーは海外から来ているのでメリットになっていると思います。

まだ海外の職場で就活はしていないのでなんとも言えないのですが、結果がわかれば書きたいと思います。w

なぜオンラインにしたのか?

実を言うと、現地で1年間大学院に通いたかったのですがコロナでのロックダウンが被ってしまい、いつ留学できるようになるか分からない、留学先でもリモートで授業を受けることになる、留学中の方も多くが日本に帰ってきているといったような状況で、見通しが立たない中待つ方が当時の私は怖かったので結果的にコロナに惑わされないオンラインでの進学になりました。

まずはネットを調べてリモートでも通える大学を選びました。私が進学した大学はオンラインで履修できるのは限られたコースのみだったのですが、幸い私のコースはオンラインでも提供されていたので、評判などをみて進学を決めました。


結果的にメリットもデメリットも多かったのですが、現地に行ってもリモートだと日本から授業を受けてもあまり変わらないと思ったので、コロナ禍での進学では最大限、オンラインのメリットを生かせたと思っています。

オンラインで進学する海外大学のメリット

オンラインでの学習はメリットもデメリットもたくさんあります。
実際に入学前想像していたものもあれば、思ったよりも過酷なこともあったので、正直に話して行きたいと思います❣️

①働きながら進学できた

これは、私のコースがパートタイム(イギリスの大学院は1年間ですが、働きながら2年間で学ぶ日本でいう夜間コースのようなもの)で受けることができたのも大きいのですが、働きながら進学できたのはすごくよかったです!

私の専攻、職種は現場経験がとても重要で、新卒で働けるところはほとんどないくらいなので、1年でも長く現場経験を積むことができるのはとてもメリットでした。

実際に働く上で重要なスキルや疑問点をそのまま授業や面談で解決できたり、問題定義できるので、授業と仕事の相乗効果がすごくありました。

また、ほとんどのクラスメイトが私よりもベテランだったので現場経験豊富で、新たに学びたくて勉強している方ばかりでした。そのようなクラスメイトからアドバイスをもらえたり、色々現場でのことを教えてもらえたりするのは他ではあまりできない経験でした。

②お金を節約できた

留学するとなると生活費がものすごく高く、また働きながらではなく1年で卒業するコースに入ると思うので、お金を稼ぎながらではなく貯めてから留学することになります。そのため、日本からイギリスの大学で学ぶ事で節約になりました。

学費に関しては大学によっても異なりますが、ほとんどの大学が留学生用の学費を設定しています。そのため、現地の学生よりもかなり高い学費を払う必要があります。

私はオンラインだったからなのか、現地の学生と海外の学生で費用が同じに設定されていたのもあり、現地へ通うより学費自体も節約できていました。

コロナ禍ということもあって、イギリスだと病院に行くのが大変だったり、日本に帰国するための費用もかかったりといつもよりもさらにお金が必要な時期だったので、それも含めてオンラインのメリットが高かったです。

③世界各国のクラスメイトから刺激を受ける

これは最大のメリットと言っても過言ではないくらい、オンラインならではのメリットでした。

私のクラスでは世界各国からリモートでそれぞれが授業を受けていたので、その国で今起こっている問題、その国での私の職業の労働環境、価値や、デザイン傾向など私が現地に実際に行かなくても、世界中のリアルな現地の声が聞けたのはとても良い学びになりました。

学部留学中も世界各国からの留学生と話す機会はありましたが、リアルな声は実際に現地に住んでいる方から聞く方が確実です。

このような問題を知る中で、自分の作品制作に生かせました。よりローカル(日本や日本の中の各地域)について、自分自身で調べるきっかけになったのは良かったです。
グローバルになるためにはローカルからしっかり理解する必要があると思っているので、日本にいながら日本の問題を海外の方に紹介、問題定義し、日本に対する意見を聞くこともできたのがオンラインのメリットでした。

オンラインで進学する海外大学のデメリット

やはりオンラインなので、デメリットも多くありました。特に、コロナ禍でない今だとメリットがデメリットを下回ることも多いかもしれないので、ぜひ参考にしていただきたいです。

①時差がある

時差は、どれだけインターネットが進化しても無くならない、最大のデメリットだと思います。私の場合はイギリスと日本なので時差が大きく、夜中に面談や授業を受ける必要がありました。

時差があるので逆に日中はフルタイムで働けて、夜の2時3時に起きていれば良いのでとても効率は良いのですが、シンプルにしんどくなります。笑

といっても毎日授業があるわけではなく、毎日課題をこなすのがメインで、週1回の授業に加えて作品の評論会、教授との面談などが隔週ほどであったので、そこまで大変ではなかったです。

私の専攻ではほとんどアジア在住の方がいなかったのですが、教授がカナダに住んでいたこともあり、私の面談は21-24時などにしていただけたのはラッキーでした。イギリスのお昼休みに面談して下さる教授もいたので、教授との面談はフレキシブルになっていたのもすごくありがたかったです。

②関係構築が難しい

関係構築は人によると思うのですが、毎日顔を合わせて作業をする仲間の方が、リモートで週1回顔を合わせるよりもかなり仲良くなれると思います。

実際には授業用のグループチャットでの意見交換が24h/365dあり、オンライン通話などもできたのですが、みんなそれぞれ仕事もあるため、また時差もあるので頻繁に行うのは難しかったです。

一緒にカフェに行って勉強したり、意見を制作段階で何度も出し合ったりするのには、直接会うのが1番効率も良く楽しくできると思います。

また、私のコースでは、実際にヨーロッパにあるスタジオでの短期研修も希望すれば行くことができたので、参加することでより皆んなと仲良くなれるとは思いました。日本はロックダウンも長く、海外帰国者の隔離もあったので私は参加できていないのが残念でした🥲

リモートで作業する分には、リモートのツールを駆使していたのでリモートワークには強くなったとは思います。笑

③学校設備が使えない

イギリスに住んでいれば大学へ行けば良いのですが、私は日本に住んでいたので無理でした。笑
もし立体作品を作りたい、家でできない広さのスペースで作業がしたい、学校にある印刷の機械でしか望んでいる作品は作れない。などといったことも多いので、設備はリモートの不便なところだと思います。

しかし、限られた設備の中の方がクリエイティビティを発揮できることも多く、それも勉強だと思うので、特に私は気にはならなかったです。

学校で見れる本なども図書館へ行かなくても、オンライン上でログインすれば見れたのでそれも便利でした。

まとめ

私はコロナ禍だったので、オンラインにして結果オーライでした!
1番のメリットは、世界各地の学生から刺激を受けること、1番のデメリットは、強い繋がりが期待できないところだと思います。

お金に関しては、海外大学進学にはいろんな機構や団体の給付型奨学金が充実しているので、調べてみると学費免除で行けることも多くあります。これについては海外大学進学のコーチングをしていた経験から、詳しく他の記事に書いてみようと思っています!

Comment

error: Content is protected !!